一九〇七年に初代が創業して以来、
私たち「和菓子処 田月堂」は、一〇〇余年にわたって
この館林という地で、和菓子を作り続けています。
これも、ひとえにお客さまの長年のお引き立てあってのことと、ここに感謝を申し上げます。
一〇〇年ともなりますと、時代とともにいく度もの転換期がありました。しかし、そんな変遷の途にあっても、「私たちがこしらえる和菓子で、大切な時間を心和やかに過ごしていただきたい」。この思いを創業から胸に刻みながら、菓子作りに励んでまいりました。
伝統とは、受け伝えること。
例えばそれは、小豆から炊き上げて作るあんこや、
選びに選び抜いた素材、四季を表現した意匠など。
一方で革新とは、改め新しくすること。
例えば、甘みの質を変えたり、違った口当たりを提案したり、新商品を開発したり。
すべては、“おいしい和菓子〞を追求するために、
双方に目をやりながら、今も昔も研鑽を重ねます。
さて、いま田月堂は、この道一筋四〇余年の三代目と、東京は世田谷の老舗で修行を終えた四代目とが、二人三脚で菓子作りに勤しんでおります。
みなさまの毎日が、当店の和菓子で、少しでも豊かで穏やかなものになりますよう。これからも変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。
初代より受け継がれてきた製法を守りつつ、その時代や季節に応じて変化を加えています。ことに、素材の風味を最大限に引き出すこと。このことを念頭に神経を研ぎ澄ませ、試行錯誤を繰り返します。
特にあんこは、今となっては少なくなりましたが、小豆を炊き上げる工程からという一貫製法を守り続けています。あえて塩を用いずに、まろやかな甘みを表現しています。
小豆は、北海道は音更町の高級品種「雅」。小麦粉は、 群馬県産の「白銀鶴」と館林・邑楽産の「百年小麦」。 水は、地下155mの地点から汲み上げる赤城山系の地 下水。自然由来の風味豊かな素材と、それを引き立て る雑味のない水を厳選しています。季節を鑑みながら、 お菓子ごとに使用する素材やその配合を見極め、一品 一品心を込めて作り上げます。
お茶の席でよく召し上がられる上生菓子は、その空間を引き立てるような風情と、お菓子が持ち合わせる意味を感じてもらえるような意匠に。
お菓子を通じて、季節の移ろいを実感していただけたらと思っています。
通年のお菓子においても、基本に忠実であることを心がけ、目で見ても「おいしそう」と思っていただけるよう、丁寧な作業を施しています。
初代より受け継がれてきた製法を守りつつ、その時代や季節に応じて変化を加えています。ことに、素材の風味を最大限に引き出すこと。このことを念頭に神経を研ぎ澄ませ、試行錯誤を繰り返しております。
特にあんこは、初代の頃より小豆を炊き上げる工程からという一貫製法を守り続けています。あえて塩を用いずに、さっぱりとした甘みを表現しています。
小豆は、北海道は音更町の高級品種「雅」。小麦粉は、 群馬県産の「白銀鶴」と館林・邑楽産の「百年小麦」。 水は、地下155mの地点から汲み上げる赤城山系の地 下水。自然由来の風味豊かな素材と、それを引き立て る雑味のない水を厳選しています。季節を鑑みながら、 お菓子ごとに使用する素材やその配合を見極め、一品 一品心を込めて作り上げます。
お茶の席でよく召し上がられる上生菓子は、その空間を引き立てるような風情と、お菓子が持ち合わせる意味を感じてもらえるような意匠に。
お菓子を通じて、季節の移ろいを実感していただけたらと思っています。
通年のお菓子においても、基本に忠実であることを心がけ、目で見ても「おいしそう」と思っていただけるよう、丁寧な作業を施しています。
和菓子ならではの製法や素材、意匠を重んじながらも、田月堂では、新たな挑戦に取り組んでいます。
それは、言うなれば「和と洋の融合」。
培ってきた和菓子のノウハウを活かしつつ、そこに洋菓子の要素を取り入れる。和洋折衷の菓子作りです。
あんこのやさしい甘みをまとったマドレーヌや、地元・館林産の卵や小麦粉を配合した台湾カステラ、他にも生クリームやバター、パイ生地を用いた商品など、時勢や時節に合った商品を提案しています。
昔は和菓子が世の中にあふれ、日常的に家庭でもよく食べられていました。しかし今の若い世代の⽅々は、和菓⼦よりも洋菓⼦に馴染みが深い気がしております。
そのため私たちは、昔ながらの和菓子を守り続ける一方で、ジャンルという垣根を超えた商品の開発にも力を入れています。今後も、私たちが生み出す新しいお菓子を楽しみにしていただけたら、これ幸いです。